整理整頓②~GAP的取組1

前回は、整理整頓の目的について、私なりに考えを整理しました。

項目だけ振り返ると、次の4つの目的を意識しましょうという提案です。

  • 農産物を守るため。
  • 働く人を守るため。
  • 環境を守るため。
  • 農場の経営を守るため。

今回は、整理整頓を心がける場所です。

整理整頓は上記4つの目的のために行うので、「毎日、作業の後片付けをする」ということだけでは足らないと思います。

作業中も整理整頓を心がけることが大切です。

ですから、整理整頓を心がける場所としては、具体的に書けば次の5つになります。

  1. 圃場およびその周辺
  2. 農産物取り扱い施設およびその周辺
  3. 倉庫
  4. その他の施設
  5. 運送・運搬の器具・機械

1.圃場およびその周辺

田、畑、ハウスの中はもちろん、その周囲にも気を配る必要があります。

病害虫、鳥や動物、雑草といったものからの農産物への被害を防ぐことはもちろん、農薬や肥料が周囲に影響を及ぼしていないかどうか早めに気づくためでもあります。

2.農産物取り扱い施設およびその周辺

選果場や出荷前の農産物を保管する倉庫などの農産物取り扱い施設。農薬やハエや蜂を退治するための殺虫剤が農産物につかないように、肥料、病原性の細菌が繁殖しやすい水滴がたまったりしないように、昆虫やゴミあるいはタバコ灰などの異物が混入ないように細心の注意をはらわなければならない場所でもあります。

3.倉庫

農薬や肥料、農業機械などを保管する倉庫。ここは働く人の安全や、在庫管理のしやすさが大切なところ。何より農薬の管理を徹底したい所でもあります。

4.その他の施設

作業途中に使うトイレ、休憩所、燃料等の保管場所、堆肥等仮置き場、ゴミ倉庫なども4つの目的達成のためには大切な場所です。

5.運送・運搬具の器具・機械

整理整頓というより清掃を心がける場所といった方がよいでしょうか?

例えば軽トラの荷台。様々な道具や農産物等を入れて持ち運ぶコンテナボックス。

農産物を汚さない、傷つけない。ケガをしない。

常にそうあるためには、どのように整理整頓あるいは清掃をすればよいのでしょうか?

・・・以上のように書くと、すごく面倒くさく思えてきます。

しかも整理整頓は、そこで働く人全員が心がけ実践しなければ意味がありません。

だから、働く人みんなで知恵を出し合って

「4つの目的を達成するために、かつ、できるだけやりやすい方法」

を工夫し続けることが重要なのだと思うのです。

そしてその取組自体が、実はGAPなのです。

整理整頓①~GAP的取組1

GAP(ギャップ)とアルファベットで表すと、何だかとっつきにくく感じませんか?

先日、農協のGAP担当の方からもうかがったことなんです。JGAPやASIAGAPの管理点の多くは、農家が普段行っていることがほとんど利用できるのだそうです。

例えば、今回のテーマは「整理整頓」。

これだって、GAPの認証の有無に関わらず、すべての農家が行っていることです。

ただ「何のために整理整頓するのか」「何に注意して整理整頓するのか」「パートさんや技能実習生も含めた農場で働く人全員が同じ水準で確実にできるのか」を意識して行うことが大切なんです。

普段、何のために、何に注意して整理整頓しますか?

整理整頓の4つの目的を御紹介します。

この4つの目的を達成するために、具体的にどのように整理整頓をしていますか?

整理整頓の4つの目的

① 農産物を守るため。

丹精込めて作った農作物。消費者に喜んで食べてもらいたくないですか?

そのために、次の3つのモノが農作物に付着しないように、整理整頓をしてほしいのです。

  • 残留農薬や肥料
  • 病原性の細菌
  • その他の異物

※細菌がつかないようにするために、水滴(結露した雫など)や土が収穫した農作物(土付きで出荷するものを除きます)につかないように。

※蛍光灯が割れた時のガラス片、掲示物を貼っていた画びょう、容器や用具の破片、昆虫、動物の毛など、農産物に紛れてほしくない異物はいろいろです。

② 働く人を守るため。

農場で働く人の病気やケガの防止のために整理整頓しましょう。

元気に長く、楽しく働いてもらうため。

また、働く人を守ることは農作物を守ることにもつながります。

③ 環境を守るため。

農薬や燃料、肥料が漏れ出てしまって排水や土を汚してしまわないように、整理整頓をしましょう。

④ 農場の経営を守るため。

農業機械や資材の管理をしやすくするために、整理整頓をしましょう。

点検や在庫の把握がしやすくなれば、労力も省けますよね。

それに、農業資材の仕入れもより計画的にできるのではないでしょうか?

農家・農村を支援する澤田行政書士事務所

宮城県仙台市の澤田行政書士事務所です。

人が安心して暮らすには、安全な食品を安心して食べることが欠かせない!

安心して食べるということには「明日も明後日も1年後も数年後も、安全な食品を食べられる」という確信が必要!

そのためには、生産者に頑張っていただくほかに、その方々の仕事や生活の安定が大切!

私は行政書士として、防災士として、JGAP指導員資格保有者として農家の皆様や集落のお役に立ちたいと考えております。

農業に関わる法制度は複雑です。

私も農家の皆様の声をうかがいながら、法制度への理解を一層深めていかなければなりません。

このサイトでは、農業関連の法制度やGAPなどについて私が理解したことの中から、農家の皆様にお役に立ちそうな情報を掲載していきます。

当初は情報量が少ないですが、徐々に充実していきますので、時々お立ち寄りください。

なお、澤田行政書士事務所のこちらのサイトも、ぜひ御覧ください。

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