青果店や産直市場の衛生管理

青果店や産直市場も食品衛生法上の届出を今年の6月1日以降することになりました。

こうした届出業者に求められるのが、

HACCP(ハサップ)に沿った衛生管理です。

HACCPに沿った衛生管理は、「一般衛生管理」と「重点管理ポイント」の2点について計画を立て、それを実施し、記録を残すのですが、

青果店などで調理をしない事業者にも求められるのが、「一般衛生管理」について実施することです。

詳しくは、「青果店や産直市場もするHACCPに基づく衛生管理~一般衛生管理」を御覧ください。

なお、ここは時折、更新する予定です。

また、HACCPに関わりのない農家の方にも、一瞥していただければうれしいです。

理由は、GAPに関係することが多いことと、GAPに関心のない方であっても「取引先が心がけている衛生管理」について知っておくことは無駄にはならないと思うからです。

農家が漬物を作って販売する時

白菜の漬物のイラスト

例えば、農家のおばあさんが

畑で採れた大根で作ったたくあん

を、道の駅などに出して販売する時です。

令和3年6月1日から施行される食品衛生法により、

漬物製造業の営業許可

を取得する必要があります。

詳しくは、地域の保健所にお問合せください。

注意1

「これまでも保健所に届出してたよ」という方。

これまでの届出は、都道府県などの条例に基づいた届出だったのです。

今年の6月1日からは、

法律に基づいた営業許可申請

になりますので、これまでとは違うものです。

ですから、これまでの届出の期限がまだ来ない場合でも、

改めて許可申請をしなければなりません。

注意2

作ったお漬物を販売する以上、

HACCPの考えを取入れた衛生管理

をする必要があります。

注意3

食品表示の仕方も規制が出てまいります。

養鶏農場以外の人の、鳥インフルエンザの予防策

はくちょう座のイラスト(星座)

今シーズンの高病原性鳥インフルエンザの感染は、過去最多の勢いを加速させている感があります。

農水省によれば、鳥インフルエンザは渡り鳥などの野生動物が感染を拡大させているようです。

昨年11月あたりから現在までの養鶏場での発生例は、千葉県での2例を除いてほとんどが西日本です。

しかし、これから渡り鳥が北に帰るシーズンを迎えるにつれ、この傾向がどうなるかわかりません。

環境省のデータでは野鳥の検査で陽性が確認されたのものには、北海道や新潟もありました。

ですから、これまで感染が確認されていない地域であっても油断はならないのだと思います。

感染の予防には、養鶏農場以外の私たちも一役買うことができるのではないかと思います。

シジュウカラガンのイラスト(鳥)

例えば、田畑でエサを探していたり休んでいる白鳥やガンなどを見ることがあります。

そうした中に、目立って元気のない鳥が混ざっていないか?

時にはそういう目を持って観察することがあってもよいのではないでしょうか。

あるいは、目立った傷のない鳥の死がいを見つけたとき。

そんなときは、

死がいに触らずに

家畜保健衛生所 に連絡!

農研機構のHPに一覧があります

あるいは

都道府県 あるいは 市町村 に連絡!

養鶏農場で飼育している鶏への感染経路として、野生動物との接触が考えられるので、

野鳥の異常を見つけたら、早期に行政に連絡することで、

その近隣の養鶏農場も警戒態勢を整えやすくなる

と私は考えます。

※画像は「いらすとや」より

今一度、鳥インフルエンザの予防の点検を!

鶏小屋のイラスト

今日の日本農業新聞のWeb版に、「鳥インフル対策徹底を リーフ作成 農水省」という記事が掲載されていました。

記事によれば、昨年11月から15県で36例の高病原性鳥インフルエンザの感染例が確認されており、殺処分された鶏も600万羽に上るそうです。

昨年12月付の農水省が出した「高病原性鳥インフルエンザへの対応について」では、12月時点での殺処分した鶏の数は、過去のシーズン最大殺処分数を優に超えています。

世間では新型コロナ感染症への関心が高まっておりますが、この高病原性鳥インフルエンザにも十分注意する必要があるようです。

既に養鶏農場のみなさんには、様々な感染防止対策をされておられると思います。

ですが、今一度、感染防止策を点検することをお勧めします。

というのも、新型コロナでも同様ですが、防止策を十分とっている病院や施設でもクラスターが発生しているのを見るにつけ、「絶対に」大丈夫というのはないのだと思うからです。

そこで、昨年の12月18日に農水省が公表した「家きん飼養農場における飼養衛生管理の自己点検結果(地区種別)」から、感染防止のための7項目を、あえて記します。

感染防止のための7項目

1 衛生管理区域に立ち入る者の手指消毒等

2 衛生管理区域専用の衣服及び靴の設置並びに使用

3 衛生管理区域に立ち入る車両消毒等

4 家きん舎に立ち入る者の手指消毒等

5 家きん舎ごとの専用の靴の設置及び使用

6 野生動物の侵入防止のためのネット等の設置、点検及び修繕

7 ねずみ及び害虫の駆除

何しろ、相手は「自然」であり、見ることのできない脅威であり、動きを十分には予測できない動物が媒介しております。

侵入防止のためのネットや仕切り、塀などに、ほんの小さなほころびがあるだけで、そこからネズミ等が侵入し、感染させるとも言われております。

念には念を入れて、予防策を講じて頂きたい。

農産物の直売所は、食品衛生法上の届出が必要か?

市場の屋台のイラスト

令和3年6月1日から施行される「 改正 食品衛生法」。

この改正により、食品や飲料を取り扱う事業者は、原則として

食品衛生法上の営業許可を得るか、

保健所に営業の届出をする

のどちらかをすることになります。

※詳しくは、「食品を取り扱う事業者の営業届」を御覧ください。

ただし、これには7つの例外があります。

その1つが

「農家や漁師が行う採取・収穫の一部とみなせる行為(出荷前の調整等)」は営業には含まない

ことから、営業の許可も届出も不要となります。

※食品衛生法第4条第7項

上の規定からすると、

「農家が運営する農産物の直売所は、営業の届出は不要」と考えて良いのでしょうか?

私の答えは、

「Yes の場合と No の場合がある」

です。

※以下は私の考えです。正確を期すために、必ず保健所に御確認下さい。

1 農産物の直売所が、営業の届出が不要な場合

農家が自ら生産し収穫した農産物を、加工しないでそのまま販売する場合には、届出は不要です。

この条件をもう少し詳しく見てみます。

① 「農家が自ら生産し収穫した農産物」であること。

ということは、他の農家が生産し収穫した農産物を仕入れて販売する場合は、ここには当てはまりません。ですから届出が必要になると思われます。

「農家が自ら」というのは、もちろん「農場経営者自身でなければならない」ということではありません。

その農場から収穫された農産物であるならば、それを売る直売所は届出不要です。

② 「加工しないでそのまま販売する」こと。

例えば、「収穫された大根を2つに切ってラップに包んで販売」する程度の加工ならば届出はいらないようです。

しかし、「キャベツを千切りにして袋に詰めて販売」するところまで加工すると、届出が必要になります。

さらに、「自家製の漬物を販売」になると「漬物製造業」として保健所から許可を得なければならなくなります。

2 農産物直売所も、営業の届出が必要な場合

「1 農産物の直売所が、営業の届出が不要な場合」でも触れましたが、他の農家が生産した農産物やカット野菜を販売する場合には、保健所への届出が必要になります。

では、「農家のグループで、共同して運営する直売所」はどうでしょうか?

この場合には、「3 判断の根拠」に記した「農業及び水産業における食品の採取業の範囲について」という通知に、以下のような判断が示されています。

「生産者団体の行う農畜産物の販売」は「八百屋」と同様に届出が必要。

営業の届出が必要になる場合などのもう少し詳しい説明は、↓をクリックして御覧ください。

食品を取り扱う事業者の営業届

3 判断の根拠

以上の判断根拠は、次の条文や通達などです。

4 以上から考えて

「自分の所でとれた野菜をそのまま売る」だけなら届出はいりません。

しかし、他の農家の農産物も売る可能性がある場合には、届出をする必要が出てくるかもしれません。

届出に伴う様々な義務との兼ね合いを考えて、直売所の経営方針を考えた方がよろしいでしょう。

なお、届出の要・不要の判断が難しい場合には、必ず保健所に確認するようにしてください。