
2月12日の日本農業新聞(Web版)を見ていたら、「農水省が農業版BCPのひな型を作成し、HPから入手できる」という記事がありました。
ちなみに、BCPとは、日本語で事業継続計画と言い、
災害に見舞われた後、できるだけ早く事業を復旧させるために、平時に、防災計画と復旧計画を立てて準備活動を行うことです。

というわけで、早速、農水省のサイトで、ひな型やパンフレットなどを入手しましたよ。
農水省 : 自然災害等のリスクに備えるためのチェックリストと農業版BCP
農水省が用意していたひな型は、大きく分けて
- リスクマネジメントのチェックリスト
- 事業継続に関わるチェックリスト
の2つのExcelファイルから成ります。
さらに、これは、耕種用、園芸用、畜産用の3つの類型ごとに用意されています。
上の2つのチェックリストの内、「事業継続に関わるチェックリスト」に、農業版事業継続計画書のひな型が含まれているという仕組みになっています。
これらとは別に、チェックリストなしの「事業継続計画書(簡易版)」もあります。
私がサラッと見た感想からすると、
① チェックリストに従って、現状を把握する。
② 現状を把握した上で、事業継続計画書を作成する。
という流れの方が良いだろうと思いますし、これが本来のBCPの在り方だとも考えます。
BCPは「災害に備えて」と説明されることから、ともすれば「台風や地震などの自然災害への対応」と考えがちですが、そうではありません。
例えば、現在の新型コロナ感染症のような事態にも対応できるようにするのがBCPです。
実際、畜産編のリスクマネジメントのチェックリストには、鳥インフルエンザや豚熱を想定している項目もあります。
以下は、私の勝手な考えです。
認定農業者になるためには、農業経営改善計画を作成しますよね?
この農業経営改善計画の中に、
- 生産方式の合理化
- 経営管理の合理化
に関わる記入欄があります。
ここに「BCPを作成し、実施する」というようなこと、あるいはBCPの中に具体的に記入した内容を記入しても良いのではないかと思うのです。
というのも、生産方式の合理化や経営管理の合理化の記載例に「GAPの導入」というのがあるからです。
BCPを作成することで、認定農業者として認められるかどうかはわかりませんが、
BCPは災害などに強い事業にするための計画
であることから考えると、
BCPを作成し取組むことは、つまり強靭な経営体になる
ということですから、それは
すなわち経営改善につながる
と、私は思うのですが・・・。
以上はともかくとして、BCPに取組むかどうかは別にして、一度、農水省のHPを御覧になられてはいかがでしょうか?
※この投稿の画像は「いらすとや」より