認定農業者

根拠法:農業経営基盤強化促進法(以下、基盤法)

認定農業者は、「認定農業者と認定新規就農者」のところで紹介したように、様々な優遇措置を受けることができます。

認定農業者になるためには、市町村に農業経営改善計画を提出し認定を受ける必要があります。

農業経営改善計画

基盤法第13条,第13条の2

農業経営改善計画は、農林水産省の様式で書く必要がありますが、内容としては主に次の事項になります。

① 農業経営の現状

② 農業経営に関する次の事柄に関する目標

  • 規模の拡大
  • 生産方式の合理化
  • 経営管理の合理化
  • 農業従事の態様の改善
  • その他農業経営の改善に関する事柄

 ※ この計画には関連事業者が経営改善のために行う措置も含めることが出来ます。

③ ②の目標を達成するためにとるべき措置

④ その他農林水産省の定める事項

申請者

「農業を営み又は営もうとする者」で、経営改善計画を作成し認定を受けたい方が申請できます。

申請は、夫婦等の家族が共同申請できますが、「家族経営協定」などの取り決めがなければなりません。

有効期限

経営改善計画の有効期間は、当初認定日から起算して5年

農業経営基盤強化促進法施行規則第15条

提出先

農業経営を営む区域 申請先
1つの市町村の区域内  市町村長
複数の市町村に農地がある 1つの都道府県の区域内  都道府県知事
複数の都道府県の区域にまたがる
  1つの地方農政局の管区内  地方農政局長
  複数の地方農政局の管区にまたがる  農林水産大臣

その他

認定農業者になるための条件ではありませんが、

認定を受けた後に、様々な融資や制度上のメリットを受けるためには

個人事業の認定農業者は青色申告をした方が良いと、私は思います。

日本政策金融公庫からの貸付

農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)

※簿記記帳を行っていることが条件

資金の使途

農業経営改善計画の達成に必要な次の資金

※経営改善資金計画を作成し、市町村の特別融資制度推進会議の認定を受ける必要があります。

農地等 取得、改良、造成
施設・機械 農産物の処理加工施設、店舗などの販売施設
果樹・畜産 購入費、新植・改植費用、育成費
その他経費 規模拡大等に伴う原材料費、人件費など
経営安定化 負債の整理
法人への出資金 個人が法人に参加するために必要な出資金等
条件 返済期間 25年以内 (うち据置期間10年以内)
限度額

個人・・・3億円

法人・・・10億円

利率 0.16~0.20%
担保・保証人 要相談
留意事項

その他、様々な条件により、次のような措置があります。ただし、該当年度の国の予算措置により変更の可能性もあります。

<実質無利子化のための措置>

  • 人・農地プラン枠
  • TPP等対策特別枠

<無担保・無保証人制度>

  • クイック融資制度(決算書等の提出が必要)
  • 円滑化貸付制度(農業経営改善計画の目標水準達成)

農林漁業施設資金(スーパーW資金)

※認定農業者が設立した子会社が取り組む加工・販売等の事業に活用する資金

要件

認定農業者が加工・販売を行うために設立した法人で、次の条件を満たしていること。

1.株式会社で、認定農業者が総株主の議決権の過半数を有する。(持分会社なら、認定農業者が業務執行社員の過半数)

2.アグリビジネス強化計画を作成し、特別融資制度推進会議の認定を受ける。

※この法人が取扱う品目について出資している認定農業者の生産物が過半を占めるなどの認定条件があります。

資金の使途 設備資金 加工場、レストラン、冷蔵庫、直売所、農家民宿、体験型観光農園などの事業に利用可能
関連費用 原材料費や資材費など、設備投資に関連して必要となる費用
条件 返済期間

設備資金 :25年以内(うち据置期間5年以内)

関連費用 :10年以内(うち据置期間3年以内)

限度額

事業費の80%以内

(女性役員の法人や、地域経済への貢献する事業等の場合は、90%以内になる場合もある)

利率 0.20%
担保・保証人 要相談

その他金融機関からの貸付

農協、銀行、信用金庫、信用組合が取扱っている、認定農業者向けの短期運転資金があります。

農業経営改善促進資金(スーパーS資金)

資金の使途

農業経営改善計画の達成に必要な運転資金一般

※既往の負債の借換えには使えません。

条件 返済期間

原則として1年以内

※農業経営改善計画期間中は借換えあり

限度額

個人:500万円(畜産・施設園芸は2000万円)

法人:2000万円(畜産・施設園芸は8000万円)

利率 変動金利
担保・保証人 要相談