GAP(ギャップ)とアルファベットで表すと、何だかとっつきにくく感じませんか?
先日、農協のGAP担当の方からもうかがったことなんです。JGAPやASIAGAPの管理点の多くは、農家が普段行っていることがほとんど利用できるのだそうです。
例えば、今回のテーマは「整理整頓」。
これだって、GAPの認証の有無に関わらず、すべての農家が行っていることです。
ただ「何のために整理整頓するのか」「何に注意して整理整頓するのか」「パートさんや技能実習生も含めた農場で働く人全員が同じ水準で確実にできるのか」を意識して行うことが大切なんです。
普段、何のために、何に注意して整理整頓しますか?
整理整頓の4つの目的を御紹介します。
この4つの目的を達成するために、具体的にどのように整理整頓をしていますか?
整理整頓の4つの目的
① 農産物を守るため。
丹精込めて作った農作物。消費者に喜んで食べてもらいたくないですか?
そのために、次の3つのモノが農作物に付着しないように、整理整頓をしてほしいのです。
- 残留農薬や肥料
- 病原性の細菌
- その他の異物
※細菌がつかないようにするために、水滴(結露した雫など)や土が収穫した農作物(土付きで出荷するものを除きます)につかないように。
※蛍光灯が割れた時のガラス片、掲示物を貼っていた画びょう、容器や用具の破片、昆虫、動物の毛など、農産物に紛れてほしくない異物はいろいろです。
② 働く人を守るため。
農場で働く人の病気やケガの防止のために整理整頓しましょう。
元気に長く、楽しく働いてもらうため。
また、働く人を守ることは農作物を守ることにもつながります。
③ 環境を守るため。
農薬や燃料、肥料が漏れ出てしまって排水や土を汚してしまわないように、整理整頓をしましょう。
④ 農場の経営を守るため。
農業機械や資材の管理をしやすくするために、整理整頓をしましょう。
点検や在庫の把握がしやすくなれば、労力も省けますよね。
それに、農業資材の仕入れもより計画的にできるのではないでしょうか?